南丹地域では2020年夏ごろから、キッチンカーの出店が相次いでいます。メディアで紹介され人気の「まるよこ商店」や「hometown.foodtruck.deri」はブームの立役者ですし、亀岡市ではキッチンカーの導入支援が始まっていて、ますますが熱くなっています。
今回紹介する「きらな・くっく」は、南丹市日吉をベースに、京都市内でも出店しています。営業開始は2019年11月で、ヴィーガン料理を提供。店名の「きらな」は、サンスクリット語で光や光線を指します。「私の作る料理で光を届けたいです。おおげさかもしれませんが、それが使命だと思い、きらなを店名に入れました」と店主さんは語ります。
自然食、マクロビ、玄米菜食というと難しいものと捉えがちですが、ヴィーガン料理もファストフードのように、気軽に楽しく食べてもらいたい。ファストフードにはジャンクなイメージがありますが『からだがよろこぶファストフード』があってもいいのではないか。ヴィーガン料理で”楽しくおいしいファストフード”を作ってしまおうというのが、きらな・くっくの考えです。
普段はスプリングスひよしでの出店が多いですが、週1回ほど河原町の「GOOD NATURE STATION」にも出店。たまに亀岡でも販売していて、タイミングが合ったので訪問しました。この時は、プライベートサロン「Petit」前で出店していました(詳しい出店スケジュールは、Instagramで確認を)。
メニューは、玄米サンドとピタパンサンドのランチボックス。ボックスとしてセットでも、サンドを単品で購入することもできます。
注文ごとに目の前で調理をしてくれるので、アツアツが買えるのがうれしい!できたてが食べられるのは、キッチンカーの醍醐味ですよね。いろんなイベントでいろんな食べ物が売られるけど、できたてほど最高で最強なものはない!素材の匂いや炒める音のおかげで、より食欲が増します。
玄米サンドBOXは、サンドに全粒粉車麩の唐揚げと一品がつきます。色鮮やかでおいしそうではないか…!動物性のものは使われておらずヴィーガンですが、そうは思えない充実して絵ヅラです。
玄米サンドは焼きたてで「熱っ!」と言ってしまうほど。ライスバーガーは他の店でも食べられるますが、玄米のものは珍しいのではないでしょうか。玄米特有の香ばしさや、もちもちな歯ざわりがめっちゃおいしいです。崩れないよう圧縮されているので食べごたえがあるし、しゃきしゃきの野菜がたっぷり入っていてヘルシーなのもよき。
玄米は八木で自然栽培される、無農薬・無肥料のもので、普通に買えば結構な単価だとか。それが惜しげもなく使われているのだから贅沢なサンド。めちゃめちゃ好みであっという間に完食。あと3個食べたいほどでした!笑
野菜は日吉など地元産で、無農薬または減農薬の野菜。新鮮かつ野菜本来の味がしっかり感じられました。車麩の唐揚げも一品もすべてが旨かったし、ヴィーガンにありがちな物足りなさがありませんでした。
気さくで話好きな店主さんは、もともとは京都市内出身。日吉に移住して地産地消に取り組みながら、キッチンカー営業をすることに決めたそう。出店が軌道に乗り始めた頃コロナ禍に陥り、思うように営業できない日々が続いてますが、逆境に負けず販路を広げておられます。
キッチンカーは数あれど、ヴィーガン料理の店は珍しいでしょう。からだがよろこぶ料理を、ファストフード感覚で気軽に。キッチンカーのニーズが高まっている今、きらな・くっくが注目され、賑わう日もそう遠くないと思います。